M&Aとは、企業の合併や買収の総称です。
M&Aに関わる職業に転職したいと思った時、多くの方が思い浮かべるのはM&Aアドバイザリー業務を行う会社になるでしょう。
ただ、M&Aアドバイザリーと言っても、たくさんの種類があります。これを説明するためには、M&Aの取引の流れを理解する必要があります。
M&A取引の流れ
M&A取引の流れは以下のようになっています。
- ①買収に関する企業戦略の策定
- ②ターゲット企業の選定
- ③初期調査
- ④ターゲット企業との交渉
- ⑤基本合意
- ⑥デューデリジェンス
デューデリジェンスとは、買収先企業の価値等を評価することを言います。 - ⑦ターゲット企業との交渉
- ⑧売買契約の締結
- ⑨クロージング
- ⑩統合
どのポジションを目指すか!?
基本的にM&Aアドバイザリー業務と言っても、上記の①〜⑩の流れの中のどの場面でアドバイスを行うかによって求められる能力も変わります。
M&A取引の前半(①〜③)の場面でアドバイスを行いたい場合、どの企業を買収すれば、自社にとってどれだけ有益であるかを予測する必要があるため、M&Aの案件に多く関わり、M&Aアドバイザーとして多くの経験を有していることが求められます。従って、この場面でアドバイスを行うポジションにいきなり転職することは難しいです。
M&A取引の後半(⑩)の場面でアドバイスを行いたい場合、買収後の事業計画などを提案する必要があるため、戦略コンサルティング会社等でのコンサルティング経験があると転職しやすいと言えます。
しかしM&A取引の中盤、特にデューデリジェンスを行うポジションは会計的な知識を有する方は、転職できる可能性は大いにあります。公認会計士の方なども活躍しやすいポジションであるため、知識がものをいうポジションであるからです。
以上より、会計的な知識をつけて、デューデリジェンスを行うポジションに転職することが、M&Aと関わる職業に就くための最善の策でしょう。
デューデリジェンスの経験を積みながら、多くのM&A案件に関与し、その経験を活かして、買収ターゲットを選定するアドバイスを行ったり、買収後の経営計画などの提案するポジションに移行していくのも良いのではないでしょうか。