転職は計画的なものもあれば、不意に訪れることもあります。
不祥事を起こして離職を余儀なくされるケースを除けば、景気や経済状況に左右されることや、人間関係や労働環境が転職理由となるでしょう。
ただ、転職者の中におよそ20%の人が、現在の職場よりも労働条件が良く、収入が高い職場への再就職を図る人がおられるのも事実です。
転職を考えるときに最も注意しなければいけない点として、仕事を変わることへのリスクです。
現在の国内の転職事情は、バブル崩壊を機に終身雇用や年功序列の崩壊を受けて、整理解雇や企業破たんで突然に訪れる離職が多く、有利な再就職を果たす人が少ないのが現実です。
整理解雇の場合、すでにその企業から必要とされていないと考えられるため、再就職が厳しいのが事実です。
それまでの生活環境が変わるため、住宅ローンや家賃の負担、その他生活にかかる費用がすべて現在の収入に合わせていれば、収入減となると、たちまち生活のバランスを崩すでしょう。
収入アップを図るために現在の収入を上回る企業への再就職を目指す場合でも、必ずしも再就職が良いものとなるわけではありません。
転職後の勤務で前職よりも結果が出せなければ、再就職先での評価が低くなり、その後の立場が持続できないことになります。
現在の職場の人間関係に問題があり、離職を考える場合も同様で、安易に転職すれば、収入の減少や雇用条件の悪化となることがあります。
しかも、転職をする行為が、再就職先のイメージが必ずしも良いものではなく、とくに前職の就労期間が短期である場合に本人に問題があるのではないかという懸念を持つ企業も少なくありません。
国内の経済状態が良い時代、就職先を選ぶことが可能でしたが、現在では企業が就職希望者を厳しい目で選ぶ時代となりました。
その人材が必要である市場への再就職は良いですが、安易に離職すれば、再就職そのものも難しくなります。
このようなことから現在の職場の離職にリスクファクターがあるため、計画的に再就職先を探し、前もってリサーチしておきましょう。
面接でのポイントやあらかじめ就職先の企業の情報収集をしておくことも重要です。